岩井忠熊「西園寺公望ー最後の元老」

内容としてはこちらに書いてあることとほとんど同じ。西園寺公望と言えばパリ講和会議の全権で、最後の元老だから晩年まで力を持っていたのかと思いきやそうでもなく、この本では「失敗した政治家」と書かれている。確かに2回も総理大臣になっているが西園寺内閣での施策にはほとんど言及されていない。これは実績を挙げていないという風に見る事もできる。元老としても然り。内閣の交代だけが延々と書かれている状態。
では、いつが最も活躍していたかと言えば、文部大臣をやっていた頃ではないかと思う。京大の誘致や立命館の創設に関わっただけでなく、教育勅語の改訂までやろうとしてたんだし。

明治の中頃から昭和初期の政治にずっと関わっていただけにその時期の政治の流れを知るためにいいかも。

西園寺公望―最後の元老 (岩波新書)

西園寺公望―最後の元老 (岩波新書)